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いつかあの空へ…

TWの片隅で不定期に更新予定。ある獅子の記録…。

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恩人

アクスヘイムで迷惑をかけ続けたが
……もう、言葉を交わせる場はないだろう。






投獄されてる間、時折話し相手になッてくれていた城塞騎士
あの男ならば、生き残ッただろうと思いつつも、あの姿をさがす

あの男が勤めていた詰所……牢獄も、例の斧が消えてから、廃墟と化して
犯罪者が逃げたり、潰されていたり、悲惨なもんだッた
しかし、あの男の影はない



「……おいそこいくにーちャんよ、ここら辺に詰所あッただろ」
瓦礫の撤去等で忙しいだろう男に、不躾ながら声をかけてみたものの
返事はなく、首を振るばかり
彼は此処に来たくてきたわけじャない、労働者の一人だッたのかも知れない

行くあてもなく、詰所の周囲をぐるりと巡ッてみると
見覚えのあるヒシャゲタ兜を見つけた
相当に凹んで、所々に血痕が見える



「そうか……アンタは…」

あの男は、人殺しが大層嫌いだッたから
斧の異変に慌てて他の騎士たちを、犯罪者を逃がしたのだろう
エンドブレイカーではないものの、勇敢に戦ッて……

「……あんた、立派だよ。俺なんかより、ずッとな」
どこかに、あの男が持ッていた武器があるかも知れない
それを探し出すまでは、少々、大変そうな現実が目の前にあッた


あの男が果たして死んだのか
俺に分かることはほぼ無いが、重症を負ッた事は確かだろう
生きていれば、復興に尽力したいところだが…
元犯罪者の俺に、出来ることは…再犯を食い止める事
それくらいが、限界だろう
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プロフィール

HN:
ゼルガ
性別:
男性
趣味:
読書
自己紹介:
弓を愛する、白い獅子。
帽子を愛する、白い狼。
同居人、黒い犬。


白の住人は、気まぐれ無口
…喋るときは良く喋るケド。
唯一共通するのは
両耳の一対の紅いカフス。

黒の住人は、気まぐれ遊び
戯れに、そして、戯れに。


狼姫荒哉(銀雨)
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