遠吠えと夢現

…暇だから。
それ以上に意味も理由も、特に無かッた。

幸せそうな雰囲気が、どこを見ても漂ッてて…
それを見届けてるだけで、俺様は既に満足なんだと
わりと言い聞かせてる気がしないでもない






ｰｰｰｰｰｰ

『らーいー！！』
ワイルドランページの様な勢いで後から飛びついてきて
アイツが俺を驚かせるのはいつもの事
「おゥよ、紛れも無く俺がライソウルだぜ？」
にたりと笑って、頭をぺしぺし叩くのくらい、許されるだろ

流石に空気の読めない輩にはなりたくないからな
幸せムードとはかけ離れているコイツくらいしか最近はからかって遊んでない
……そんな、気がする
『ねぇねぇ、今日はどこ行くの、ねぇねぇ！』
本当に幾つも違わない筈なのに、此処まで幼く見えるのは
……コイツの言動か、それとも行動か
んー全部だな、残念だけど

「へへ、それを簡単に教えてたまるか、よ！」
突然視線を振り切って、駆けて行く
必ず追い掛けて来るのは……俺、分かってるから
コイツをからかうのが、楽しくて楽しくて、仕方がない
昔から、こいつ以上の輩には未だにであったこと…ねェな