流星ダイバー・T

……あの背中は、何故だか追いかけたくなる。
意味も理由もちゃんとあった。
でも今は、ホンの少し朧気。

見上げるほど、近くで”背中”を見ているわけではないが。
登下校中に、校内を移動中に。
その姿を見かけては、追跡しているような……。

廊下の曲がり角、窓越し、壁越し。
ストーカーというのは、こういうのを言うんだろうか。
……いや、あの”背中”は俺が見ていることを知っている。
良く見ていること、良く追いかけていること。
例え死角であっても、きっと気づかれている。
知ってる上で、何も言わない。

「……あの角を、曲がったな」
走って追いかけては、時折目線が会う。
「(ふ、と笑って)」
笑うだけ、見るだけ。あの”背中”はそれだけ。
「”背中”の背を、もし俺が追い越せたら……」


……返しそびれていた、ハンカチを。
流星柄のハンカチを添えて。
…ストーカーする理由も、伝えよう。
だから、今はまだ言わない。理由も、意味も。
追いかけては、見失って。それだけで、十分。



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最後にある注意：”背中”さんは、キャラ名(苗字)が当てはまります。
該当者さんをストーカーしています、七夕も、普通の日も、部活の日も。
休日以外、おーるでい。チキンハートが炸裂した為名前が伏せられています。