なんどでも

言おうとして、口を噤むんで。
言葉を飲み込んでは、期待した。

誰かと居るのは、すき。
他愛ない話をするのも、すき。
嫌いになれる、わけがない。


でも、、、


兄さんは、……帰ってこなかった。

帰ってこない理由はわからない。
行方知れずの兄さんが、大好きだった。
だからこそ、親しい人が「いなくなる」のは耐えられない。
……親しくなるのが「こわい」。
突然消えたり、しないだろうか。そわそわ、落ち着かない。


なぁ、もし俺が、求めたら…
…「いなくならない」と、優しい言葉を、くれる、か？