いつかあの空へ…
TWの片隅で不定期に更新予定。ある獅子の記録…。
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蝶
いつも、いつも、考えてる。
――…心に響く旋律というのは…
俺の気持ちのように常に不安定だ。
例えば、ゆっくりと飛ぶ蝶のよう。
…ヒラヒラと、はさはさと、羽ばたいてるが、まっすぐ飛んではいないんだ。
だがそれを…否定しようとは思わない。
何故なら――それが個性というものだからだ。
気持ちのふらつきはよくある事…
そう、過去に説教めいたことを言われたこともあったような…
読みかけの本を無視し、体を木に預けて。
あの日、確かに空を見上げていた。
笑うことが少なかった、あの夏。
「おーい、ゼルガぁどうしたー?つーか、生きてっかぁ?」
俺の視線を遮る様に、そいつは突然現れた。
先日行方知れずになったかと思えば…やっと戻ってきたらしい。
無論、生きているから驚いたりするわけだが…。
悪びれた様子も見せず、蒼紫色の尾を揺らしてそいつはさらに語る。
「だってお前、悩んでると応答がなくなるし。いくら名前呼んでも気づいてくれないし。
僕よりも重度な心配性過ぎるんだよ。ま、まぁ、僕よりも他の人に優しいし…
お前なりに思うところはあるんだろっ?」
いつになく饒舌に喋るそいつの言うとおり。
俺は、どうすることもできない、そんな悩みを小一時間ほど考えていた。
「…お前よぉ、自分の幸せってやつを頭数に入れてないだろー。
いや、まぁ、悪いとは思わないし、むしろお前の自由なんだけどさ。
『考えすぎは好くない』って、以前僕に言ったよね?」
幸せ、か。俺の行き着く先にそれが在ればいいんだが。
…言ったかどうかは定かではないが、否定は出来んな。
「ゼルガってさー……なんだろ、真面目過ぎるんだよ。
そうだなぁー…顔の柔軟とか必要そうかもっ…表情が硬いからねー
こーしちゃるーーー♪」
蒼紫の狐、何をおもったか俺の頭へダイブっ…
柔軟が必要だ、なんていわれたのは初めてだが、心掛けよう。
…ところで、頭が重いんだが。
…頬を引っ張るんじゃない、変な笑い顔になるだろう。
「いやぁー良いよね、この白い耳にもふもふした鬣っ♪
なんだか突然、もふもふしたくなってさー」
上機嫌なのか、奴の尻尾が元気に揺れる。
割とかっこいい台詞をはきまくった奴とは思えんな…。
……まぁ、ここは何も言わず、微笑んでおくか…。
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プロフィール
帽子を愛する、白い狼。
同居人、黒い犬。
白の住人は、気まぐれ無口
…喋るときは良く喋るケド。
唯一共通するのは
両耳の一対の紅いカフス。
黒の住人は、気まぐれ遊び
戯れに、そして、戯れに。
狼姫荒哉(銀雨)
狼姫兎斗(サイファ)
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